用語・設定

第54普通科連隊

『連隊概要』

□ 沿革
 "第54普通科連隊"は北部方面隊内に存在する、準機械化の自動車化連隊。北海道防衛、樺太県有事の際の増援戦力の任務を帯びる。
 2000年台始めに"第54普通科連隊"として第21管区隊内に編成。2008年に第21管区隊から独立、北部方面隊直轄なる。

 よくない噂の多い連隊であり、勲章授与数等の成績は軍全ての部隊の中で最下位。
 樺太県領土侵犯事件では増援として樺太県に派遣され一定の成果を挙げたが、それ以上に異常行動が多発し、勲章授与などは一切されなかった。
 方面隊直轄の普通科連隊であり、ある程度の独立行動能力を有する部隊として計画され編成されたが、実際の独立行動能力は不十分であり、長期行動の際には第21管区隊等の他部隊の
 後方支援部隊からの支援が必須となる。
 独立の理由は明確にされていないが、一部からはその異常性から管区隊を追い出された、などと噂されている。来年度には定員割れから第54多用途普通科大隊≠ニしての再編が計画
 として持ち上がっていた。

□ 部隊編成

 ・本部管理中隊
 ・第1中隊(竹泉、多気投が在籍)
 ・第2中隊(自由、剱等はここに在籍)
 ・第3中隊
 ・第4中隊
 ・第5中隊
 ・重迫撃砲中隊
 ・普通科後方支援中隊 ※1

□ 装備

 ・76式装甲戦闘車 ※2
 ・89式装甲戦闘車 -第1、第2中隊に2両ずつ、計4両のみ配備
 ・93式装甲戦闘車 -89式装甲戦闘車に同じ※3
 ・73式装甲車
 ・旧型73式小型トラック
 ・新型73式小型トラック
 ・73式中型トラック
 ・68式155mm迫撃砲
 ・73式中型迫撃砲牽引車 ※4


 ※1 普通科後方支援中隊……後方支援連隊/隊の中隊版
 ※2 76式装甲戦闘車……73式装甲車に30mm機関砲塔を搭載した車両、現実の試作型73式装甲車 SUB-Uが発展した物
 ※3 93式装甲戦闘車……89式装甲戦闘車の装備を簡易化した派生型。
 ※4 73式中型迫撃砲牽引車……73式中型トラックの迫撃砲牽引車型


『第2中隊概要』

 作中で異世界に飛ばされた普通科隊員は主に第2中隊の面々である。その中でも特に第1小隊の隊員が多いが、他の分隊の隊員も何名か巻き込まれた。

 ・中隊本部
 ・第1小隊
 ・第2小隊
 ・第3小隊
 ・第4小隊
 ・装甲車隊 (装甲戦闘車6両、装甲車2両を保有)
 ・迫撃砲小隊

 四個小銃小隊基幹、各小隊は四個分隊で構成され、1〜16分隊までが編成されている。
 全体的にひどい定員割れを起こしており、特に第4小隊は小隊長と各分隊長、古参曹士数名が在籍しているのみで、合計人数は十名に満たず、意図せずしてコア化部隊となっている。
 トラックや高機動車の保有数が少なく、ほとんどの小隊は基本的に旧型73式小型トラックで移動、展開を行う。なお装甲車輌は各小隊には直接所属せず、装甲車隊にまとめて所属し、
 状況に応じて各小隊に派遣される。


第21管区隊

□ 沿革
 北海道の東部地域を管轄する管区隊。三個普通科連隊基幹。
 この世界では現実世界の第5師団に当たる、第5管区隊が樺太に配置されており、
 現実で第5師団の担当区域である北海道東部は、北海道北部と共に第2管区隊が担当していた。
 2000年代始めに負担軽減のため、当管区隊が置かれた。
 余裕の無い準備期間の後に編成された管区隊であるため、不完全な状態の部隊が多い。

□ 部隊編成

 ・第21管区隊司令部および同付隊
  ・第29普通科連隊(2000年代半ばに第11管区隊より移管、5個普通科中隊基幹)
  ・第54普通科連隊(独立に伴い管区隊より離脱)
  ・第60普通科連隊(5個普通科中隊基幹)
  ・第67普通科連隊(5個普通科中隊基幹)
  ・第21戦車大隊(大隊を名乗るが、実際は一個中隊より若干多い程度)
  ・第21対戦車中隊(第21戦車大隊の能力不足を補うために設置)
  ・第21偵察隊
  ・第21特科連隊
  ・第21高射特科大隊
  ・第21飛行隊
  ・第21施設大隊
  ・第21後方支援連隊
  ・第21通信大隊
  ・第21特殊武器防護隊
  ・第21音楽隊

武器・装備に関する設定


・91式7.62mm小銃(91式小銃-1型)
・91式5.56mm小銃(91式小銃-2型)

 現実世界における89式5.56mm小銃にあたる銃。7.62mm弾を使用するものと5.56mmを使用するものが存在する。
 5.56mm型は現実世界の89式と名称以外は全く変わらないが、7.62mm型は7.62mmNATO弾を使用するため、銃身長が異なる、直方体型の弾倉を使用するなど、形状や仕様に違い
 がある。

・60式7.62mm小銃

 現実世界における64式7.62mm小銃。正式化が四年早い以外、現実の物と違いは無い。
 92式7.7mm重機関銃の継続採用される事になり、弾薬の共通化のために7.7mm規格で設計することも考えられたが、結局NATO規格に合わせた7.62mm規格での設計となった。

・92式7.7mm重機関銃

 大戦中に使用されていた九二式重機関銃が大戦終結後も、名称の変更といくらかの改良の後に再生産され配備されている。
 元々開発配備が予定されていた国産機関銃(現実における62式7.62o機関銃)が設計に致命的な欠陥を抱えていることが発覚したことから生産配備が中止となり、代わりに当重機関
 銃が再生産の上配備される事となった。
 従来の保弾板での給弾方式に加え、いくつかの部品を交換する事によりベルト式給弾が可能となっている。ただし銃身交換の複雑さがわずか程度にしか改善されなかったため、車載な
 ど操作人数に制限がある場合を除いて、ベルト式が使われる事はあまり無い。
 また、当初国産機関銃は汎用機関銃として設計され、複数の用途に当てられることが計画されていたが、92式重機関銃はその重機関銃としての特性上、汎用機関銃としての役割を果た
 すには多くの問題を抱えていた。
 特に問題となったのは本体のみで30s近く、三脚を含めれば50sを超えるその重量であり、これは支援火器としての運用範囲を著しく制限した。しかし再編前と比べて陸軍の車両数
 は遥かに充実していたため、小型トラックや中型トラックの活用により、再編前よりも少ない要員数で、より効率的な機動運用が可能であった。
 しかしそれでも分隊支援火器や軽機関銃クラスの取り回しには遠く及ばなかったが、陸軍はそれを大型弾倉装着型の60式7.62o小銃で補う事と、時に当銃向きでない役割も強引に当
 銃に担わせる事で、長らく普通科の正面火力を形成する事となる。この両極端な火器構成は、およそ30年後にFN MAGとMINIMIが採用されるまで、長らく陸軍隊員に嫌な顔をされる
 事となる。
 名称は、正式書類上は92式7.7mm重機関銃だが、媒体によっては旧名の九二式重機関銃と表記されるなど表記揺れがある。

・68式7.7mm口径弾

 九九式普通実包の後継として開発された弾薬。陸軍再編の際、継続採用される7.7mm弾を使用する各装備のために開発された。

樺太県領土侵犯事件

 作中より二年前に起こったロシアクーデター軍による樺太県への軍事侵攻。
 ロシアの過激急進派はクーデターを起こし、保守的な態度を続ける現行ロシア政府に変わって政権を与奪。それに伴い、かつてロシア領であった各地にクーデター軍が侵攻を開始。サ
 ハリン(北樺太)では駐留するロシア軍が樺太へ進攻した。

 一時的に日本側は押されたが、各方面隊からの増援を受けてこれを押し返した。
 後方から応援を受けられる日本側に対し、サハリン駐留ロシア軍はロシア本土からの応援を満足に受けられずに疲弊していった。
 クーデター軍の性急な施策は各地で破綻を生み、クーデターから四ヵ月後にはクーデター軍は現行政府支持派によって制圧。これに伴い樺太での戦闘が集結した。

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